変動金利が上がった。月+6,013円・30年で+216万円の現実と、私が選んだ対策

お金と時代、考え中。

この記事の結論:変動金利の上昇は「月6千円増えた」で済む話ではなく、30年で200万円以上が消える問題です。そして繰り上げ返済だけが正解でもない。私が実際に通知を受け取り、試算し、考え抜いた内容を書きます。


先日、ソニー銀行から通知が届きました。

「2026年5月1日より、変動金利を年0.875%から年1.247%へ改定します。」

返済予定表を眺めながら、しばらく画面に向かって固まっておりました。予感はあった。金融機関の利上げ動向はずっと気にしていました。でも、実際に自分の口座に紐づいた通知として届くと、なかなか堪えるものがあります。

この記事では、私が実際にどう計算し、何を考え、どんな判断に至ったかを書きます。同じ通知を受け取った方、これから受け取るかもしれない方の参考になれば幸いです。


月+6,013円。30年で+216万円の現実

感情的になっていても仕方ないので、まず数字を出しました。

私のローン条件:残債3,500万円、残り30年

旧金利(0.875%) 新金利(1.247%) 差額
月々の返済 110,576円 116,589円 +6,013円
年間の返済 1,326,912円 1,399,068円 +72,156円
30年トータル 39,807,360円 41,972,040円 +2,164,680円

月6千円というと「コーヒー代が増えた」くらいの感覚になりそうですが、30年積み上げると約216万円です。コーヒーどころの話ではありません。

しかもこれは、今後金利が一切変わらないという前提の試算です。実際には、金融政策の動向次第でさらに上昇する可能性も十分にあります。「執筆時点(2026年6月)の試算」としてご参照ください。

いやはや、数字にして改めて画面の前でため息をついたのでした。


よくある対策①:繰り上げ返済という選択肢

「金利が上がったなら繰り上げ返済でしょ」という話は、まず検討しました。考え方としては正しいし、合理的な面もあります。

繰り上げ返済の最大のメリットは、利息の軽減が確実・即効性があることです。元本を早く減らせば、その分だけ利息の計算基準が下がり、総支払額を減らせます。リスクがなく、「損をしない」行動として定番の選択肢です。

ただ、私個人はこれを「唯一の正解」とは考えていません。理由はいくつかあります。

1. 手元の現金が減る
繰り上げ返済に使った資金は、その瞬間に動かせなくなります。何かあったときの緊急予備費、あるいは投資機会への対応力が下がります。

2. 効果は「ローンの利息軽減」だけ
繰り上げ返済で月返済額を減らすか、元本を減らすかはできますが、それ以上の収益は生みません。「守り」の行動です。

3. 物価上昇を考えると手元資産の意味も変わる
インフレ環境下では、現金の実質的な価値は目減りします。繰り上げ返済でローン残高を減らすことが、常に最適解とは言い切れない面もあります。

繰り上げ返済は確かに有効な手段です。ただ、私の場合は「これだけやっておけば解決」とは腑に落ちませんでした。


私が選んだ視点:インカムゲインで上昇分をカバーする

私が考えたのは、発想の転換です。

「金利上昇によって増える月6,013円を、どうやって消すか」ではなく、「月6,013円以上を稼ぐ収入源を作れないか」という考え方です。

現在、地方の古民家・遊休不動産を活用した拠点づくりを進めています。すでに自宅マンションの購入・売却、都内でのマンション・戸建ての購入・売却を経験してきた身として、不動産が持つ収益の可能性については実感があります。

仮に月5万円の手残りを生む投資用物件を1つ取得できたとします

  • 金利上昇で増える負担:月+6,013円
  • 不動産収入:月+50,000円
  • 差し引き:月+43,987円のプラス

金利上昇分をカバーするどころか、それを大幅に上回る収益が生まれます。「守り(ローン増加分の吸収)」と「攻め(資産形成)」を同時に実現できる構造です。


この戦略の現実的なリスクも正直に書く

もちろん、不動産投資は「やれば必ず月5万円入る」というものではありません。そこは正直に書かないといけません。

空室リスク:入居者がいなければ収入はゼロです。稼働率を維持するための物件選びと管理が重要です。

初期費用・ローン負担:投資物件を取得するには、自己資金と融資の段取りが必要です。自宅ローンを抱えた状態で追加融資を引くのは、銀行の審査において難易度が上がります。

修繕費・突発費用:特に古い物件は、予期せぬ出費が発生します。月5万円の収益が修繕費で吹き飛ぶ年もあります。

流動性の低さ:不動産は株式と違って、すぐに現金化できません。

こうしたリスクを踏まえた上で、それでも「不動産の収益性」と「資産形成効果」は、中長期で見たときに合理的な選択肢だと私は考えています。ただし、この判断は個人の資産状況・収入・家族構成などによって大きく変わります。具体的な投資判断については、不動産会社・ファイナンシャルプランナー・税理士などの専門家への相談を強くお勧めします。


変動 vs 固定:今どちらを選ぶか

「今から固定金利に切り替えるべきか」という問いも、よく見かけます。

執筆時点(2026年6月)では、変動金利と固定金利の差はまだ一定程度あります。固定金利に切り替えれば「これ以上上がらない」という安心感は得られますが、その分、現時点では月々の返済額が上がることが多いです。

私の見立てでは、「今すぐ全額固定に切り替えることが最善」とは思っていません。理由は、固定への切り替えコスト(手数料や金利差)と、今後の金利動向の不透明さを考えると、一概に「固定の方が得」とは言い切れないからです。

ただ、心理的な安心感を重視するなら、固定金利には確かな価値があります。「毎月の返済額が変わらない」という確実性は、生活設計において大切な要素です。

変動か固定かの選択は、金利水準だけでなく、返済期間・残債・家計の余裕・リスク許容度・年齢など、複合的な要素で判断するものです。金利の最新動向はモゲチェックなどのサービスで確認できますが、最終的な判断は銀行担当者やFPなど専門家を交えて行うことをお勧めします。


まとめ:月6千円の通知を「きっかけ」に変える

変動金利の上昇は、ほとんどの住宅ローン保有者にとって、じわじわと効いてくる問題です。月6千円は小さく見えても、30年では200万円超の差になります。

私がこの通知から考えたのは、一つの問いです。

「増えた負担を削るのか、それとも増えた負担を上回る収益を作るのか。」

繰り上げ返済による防御も大切です。でも、インカムゲインを生む資産を一つ作ることで、守りながら攻める構造を作れる可能性もあります。私は後者の方向で動き始めています。

どちらが正解かは、家計の状況・年齢・リスク許容度によって変わります。「この記事を読んで決めた」ではなく、「この記事をきっかけに専門家に相談した」という流れが、あなたにとって一番いい使い方だと思っています。


よくある質問(FAQ)

Q. 変動金利が上がったら、すぐに固定金利に切り替えるべきですか?
一概にそうとは言えません。切り替えコストや現在の金利差、残りの返済期間によって損得が変わります。銀行担当者やファイナンシャルプランナーへの相談をお勧めします。(執筆時点:2026年6月)

Q. 繰り上げ返済と投資用不動産、どちらを優先すべきですか?
どちらが有利かは、手元資金・収入・家族構成・リスク許容度などによって大きく異なります。断定的なアドバイスは筆者の立場では難しく、税理士・FP・不動産専門家との相談が最善です。

Q. 月5万円の収益を生む物件は実際に見つかりますか?
市場に存在しないわけではありませんが、地域・物件種別・取得価格・管理費次第で大きく変わります。空室リスクや修繕費も含めた実質利回りで判断することが重要です。

Q. 変動金利はこれからも上がり続けますか?
金融政策の動向次第であり、筆者には予測できません。執筆時点(2026年6月)の情報をもとに書いており、最新の金利動向は各金融機関や日本銀行の発表をご確認ください。

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